LADYISM

書く練習

世界で一番大きなベッド

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昔、集団キャンプに連れていかれたことがある。

細かいことはあまり覚えていないけど、1つだけ覚えているのが、キャンプファイヤーのあと芝生の丘にみんなで仰向けになって星を眺めようっていう時間。

 

寝転がってるのは丘なので背中にほんの少しのカーブを感じる。

芝生がチクチクするけど、昼間の太陽の光を吸い込んだのか土はほんのり温かくて、ただの地面なのに深く沈んで包み込まれている感覚。

紛れもなく私は世界で一番大きなベッドに寝ていた。

周りの友達か友達じゃないか分からない子達も一緒にベッドに転がっている。

でっかい自然が、どうぞって私たちを寝かせてくれてたなー。

 

顔の上には星空。

たまに飛行機がチカチカ通り過ぎたりして、あの時間は何度体験しても飽きないな。

 

気付いたら眠っていて周りの人はみんな帰っていた。たった1人で月明かりに照らされた丘で目を覚ますのは悪いものではなかった。

むしろいつまでも忘れない情景として今も心に残っているな。

少しの不安と物語が始まりそうな月明かり、怖くない幻想的な悪夢の様な感覚が、自然の大きさを更に感じさせてくれた。