びしょ濡れ
傘をささずに自転車に乗って帰宅した。
顔に服に容赦なく降りかかる雨に童心に返る。
そんな風にするのは小学生以来で、学校の帰り道によくやっていたことを思い出して、ノスタルジックな気分になってしまった。
ノスタルジックというやつは、思いっきり楽しい時にフッとやってきて少し嫌だ。
いとこたちと遊んでいるとき、帰宅の準備を渋々させられているあの感じと似ている。
最近、昔やっていたことをとてもやりたい。
屋根に登ってカゴにチョコレートを入れてもらって引っ張り上げて屋根で食べるとか、竹の素麺流しとか、傘を逆にして雨を貯めたり、フキの葉で野いちごを集めたり、小麦粉の練り餌でハヤを釣ったりしたい。